フィルタリアという世界について
“竜が眠る大地”と呼ばれているフィルタリアは、円盤状の世界である。
円の形をした《原始の海》に、黄金竜《フィリア・ラーラ》が横たわり大地となったのが始まりで、五つの大陸と、その他大小様々な島から成り立っている。 また、いわゆる太陽ではなく、『天球』という魔力の光の球が、世界を照らしている。 五つの大陸
【ディラリア大陸】
フィルタリアの中央部に位置する、竜の体の部分に当たると言われる大陸。 フィルタリア一の広さを誇り、大陸を横断する《黄金の街道》沿いに、多くの国家や街が集結している。 主要国家:ルーディン王国、ハイゼルセイド共和国、エヴィラスト王国、アクアヴェイル共和国、イーザホール王国など。 【ドラグール大陸】 フィルタリアの南西に位置する、竜の顔の形をしている大陸。 『風の民の森』と呼ばれる広大な森ウィンディアが大陸の広範部を占めている。 またそのすぐ側には、魔術大国でもある『竜王国』リュインがあり、南に位置するグラスランド王国と共に大陸を治めている。 竜の神と風の女神が広く信仰されている、穏やかな気候と風土の大陸。 主要国家:リュイン王国、グラスランド王国。 【テイル・ユーライア大陸】 フィルタリアの南東に位置する、竜の尾の形をしている大陸とその周辺の島を指して言う。 世界中で親しまれているハーブティー、「ユークリッド茶」の原産地として親しまれている。 主要国家:ティリンス王国、アーディル王国など。 【アース・ラグーン】 上記三つの大陸に囲まれた島。《約束の大地》とも呼ばれ、『第一次封印戦争』の際に決戦の舞台となった大陸。 【北の大地】 人の踏み込む領域ではないとされている、ディラリア大陸よりも北方に位置している大陸。 竜の翼の形をしていると言われているが、『第一次封印戦争』以降深い霧に閉ざされたまま。 その大きさや存在している国、住んでいる人々など、今では多くの謎に包まれている。 フィルタリアの神々
フィルタリアには多くの神々が存在していたとされ、今も地域によって様々な神が信仰されている。
【万物の神・光の王 フェーラ・シース】 “混沌”の中より最初に生まれた、すべての父とされている神。 フィルタリアの基盤となった《原始の海》を創り上げたと言われている。 【大地母神 フィリア・ラーラ】 フェーラ・シースの手により生み出された女神。フィルタリアと言う名の由来は、彼女の名前から。 《原始の海》にその身を横たえ、大地となって眠りについていると言われている。 【創造神 ルヌラスト】 フェーラ・シースの右の瞳から零れ落ちた涙から生まれた。 フェーラ・シースが持っていた“創造”の力を受け継ぎ、フィルタリアを創り上げたとされている。 【破壊神 ルイン・キルーサ】 フェーラ・シースの左の瞳から零れ落ちた涙から生まれた。 フェーラ・シースが持っていた“破壊”の力を受け継ぎ、フィルタリアを創り上げる上で必要のないものを破壊したとされている。 ルヌラストとキルーサは、存在も性質も対を成している。 【銀の月の歌姫 ルーティル・セレーネ】 世界を渡り、様々な歌を紡ぐ歌姫。学問や芸術を司る女神。銀色の獣を従えていると言われている。 【旅人の星の女神 レーナ・ティーラ】 天球と共に輝き、世界を照らし出す導きの星。世界を見守り、紡がれた歴史を記録する役目を担っている。 「レーナ・ティーラの微笑みを」というのは、旅人達の間で交わされる常套句。 この世界での“魔術”と“魔法”、そして“魔力”
フィルタリアでは原則として、神が扱う力は“魔法”、人やその他全ての、神に属さない生き物が扱う力は“魔術”とされている。
フィルタリアの魔術には、大きく分けて【言語魔術】と【精霊魔術】という、二つの系統がある。 【言語魔術】は、自らの内にある魔力を具現化して行使する魔術。これは自らが発した「声」に魔力をのせて放つもので、魔術師としての訓練を少しでも受けた者であれば、誰でも使用することが可能。 【精霊魔術】は精霊の力を借りる魔術で、使用するためには精霊と契約を交わすか、または精霊の力を受け入れるだけの器(=魔力)がなければならない。 精霊はフィルタリアの自然を司っている存在で、自然界のありとあらゆる場所に存在している。例えば風が吹くのは「風の精霊」の力、火が燃えるのは「火の精霊」の力による。 そのため、それぞれの精霊に応じたものがある場所ならば、どこであっても精霊を呼び出すことが可能。 また、契約を交わした精霊の場合は、場所に関わらずその精霊を呼び出すことが可能。ただし、精霊と個の契約を交わすにはそれなりの力が必要とされる。 フィルタリアに存在する全ての生き物が、少なからず魔力を持っている。 その絶対量は人によって様々であるが、総じて先天的なものであるため、後からその絶対量を増やすことは出来ない。 この世界に生きる人々、種族、存在
フィルタリアに住む人々は、約五割が人間である。
その他に、精霊族や獣人族、妖精族、竜人族、魔族等が暮らしている。 【人間族】 いわゆる普通のヒト。平均寿命は100歳前後。 【精霊族】(エルフ、エルフィ等) 基本的には人間と姿形が似ているが、尖った耳を持ち、精霊の声を聴くことができる種族。 彼らの魂は精霊と一体であるため、こう呼ばれている。 寿命は200歳〜1000歳程度。 【獣人族】 体の一部に動物の特徴が現れている種族。 寿命は50歳〜500歳程度。 稀に齢1000年を超える者もいる。 【妖精族】 総じて小柄(平均身長は30cm前後)で背中に薄く透き通った羽根が生えている。 人間とはあまり仲が良くないのか、人間(特に大人)の居る所には余り姿を見せない。 寿命は50歳〜500歳程度。 【有翼族】 かつて高度な文明を有したエテルナル人を祖先とし、生まれつきその背に鳥のそれに似た翼が生えている。 現代では翼が退化し、その名残として小さな翼が残っているが、自力で空を飛ぶことはできない。 (ごくごく少数ではあるが、大きな翼を持つ者がいないわけではない) 種族の数としても減少傾向にある。平均寿命は150歳前後。 【有角族】 生まれつき、頭部に短い角が生えている。また、少し尖っている耳と大きな八重歯も特徴。 肉体的な能力が非常に高いと言われているが、ほとんどの者が温和で争いを好まない。 平均寿命は200歳前後。 【竜人族】 黄金竜フィルタリアと血を分け合った存在と言われ、神聖視されている種族。 総じて長命で知識に長けており、人里離れた場所でひっそりと暮らしている。 寿命は500歳〜1000歳程度。 【魔族】 人が近づくことのない、北の大地に生きると言われているが、本当の所はあまり良く知られていない。 その他にも、名前の知られていない数少ない種族や、それぞれの種族同士のハーフ種等も存在している。 暦
暦は1年12ヶ月×30日=360日。
基本的には穏やかで過ごしやすい気候だが、雨も雪もそれなりに降る。 また、月毎に一応の正式名称があるものの、今日では一般的に1月、2月などと呼ばれている。
通貨
フィルタリアの通貨は「ガルド」である。
金貨1枚が100ガルド、銀貨1枚が10ガルド、銅貨1枚が1ガルドで、1000ガルド以上の紙幣もある。 貨幣価値は大体、円と同じくらい。 |